ランドセルの語源は?歴史についても解説します!

ランドセルは日本の学校文化を代表するアイテムですが、その素材や形、名前にどのような歴史があるかご存知ですか。
歴史や文化に興味のある保護者や教育者の方に、ランドセルの起源や語源に関する正確な情報を理解し、子どもたちや他の大人に教えるための知識を提供することを目的としています。
まずはランドセルの素材や種類、語源と歴史、そして進化と未来について詳しく見ていきましょう。

□ランドセルの素材と種類

そもそも、現在のランドセルの素材や種類にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、ランドセルの主な素材と型について解説します。

1:主な素材

ランドセルの素材には大きく分けて3種類あります。
人工皮革、牛革、馬革のそれぞれの特徴を以下でご紹介します。

まずは人工皮革(クラリーノ)です。
軽量で手ごろな価格の素材で、水や汚れにも強く、色のバリエーションも豊富です。
特にピンクや黄色、水色などのパステルカラーが人気です。

次は牛革です。
牛革は最も傷がつきにくい素材で、使うほどに味わいが出てきます。
日頃から手入れをすることで艶が増し、楽しみが広がります。

最後は馬革(コードバン)です。
馬革は最も高級で、馬一頭からランドセルのかぶせ部分1~2枚しか取れない希少な素材です。
他の2種類よりも重くなりますが、強度と耐久性が高いのが特徴です。

2:ランドセルの型

ランドセルには学習院型とキューブ型という2種類の型があります。

まずは学習院型です。
ヘリ巻きがあり、伝統的で丈夫な作りになっていますが、ヘリの分だけマチが狭くなっています。

次はキューブ型です。
学習院型をもとに開発され、ヘリ巻きがなく、マチが広くなっています。
A4サイズのファイルもスムーズに入れられるため、使いやすいのが特徴です。

□ランドセルの語源と歴史

1:語源とその成り立ち

「ランドセル」はオランダ語の「ransel」に由来しますが、その読み方には地域ごとに違いがあり、ランゼル、ラヌスル、レントセルなどの方言も存在しました。
この多様な読み方が日本に伝わり、混ざり合った結果として「ランドセル」という名前が定着しました。

2:定着するまでの過程

日本ではオランダ語の「ランセル」から派生した言葉が「ラントスル」や「ランドセイル」といったさまざまな形で定着しました。
江戸時代には、高野長英が訳したオランダの兵術書に「担筪(ラントスル)」という言葉が見られます。
その後、明治時代には「ランドセル」として記録され、小説家の徳田秋声も1935年の作品で「ランドセイル」という表記を使っています。

3:さらなる変遷

プロイセン王国からオランダ周辺に伝わった背負いかばんは、19世紀初頭に日本で「ランドセル」として定着するまで多くの呼び名があったようです。

□ランドセルの進化と未来

1:現代の進化

ランドセルは近年、素材やデザインの多様化により進化を続けています。
以前は主に天然皮革が使われていましたが、現在では軽量で丈夫な人工皮革や高強度なプラスチック製素材など、新たな素材の登場が市場に変革をもたらしています。

また、お子さまの使いやすさに配慮し、背負いや肩ベルトの形状を調整して重さを分散させる設計や、各ポケットの配置を工夫することで使い勝手を向上させるなど、機能性の改善にも重点が置かれています。

さらに、A4サイズのファイルがすっきりと収納できるランドセルが標準になりつつあり、見た目のデザインだけでなく、実用性も飛躍的に高まっています。
デザイン面でもカラーバリエーションや形状が豊富に選べるため、お子さまの個性を尊重しながら最適なランドセルを選べるでしょう。

2:潜在的な変化

デジタル化が進む未来に向けて、ランドセルにも新たな機能が求められるかもしれません。
例えば、タブレットやノートパソコンなど電子機器を持ち運びやすいデザインや、衝撃を吸収するクッション機能の強化、デバイスのサイズに合わせた特別な収納ポケットなど、デジタルツールを安全に運搬するための工夫が考えられます。

また、環境に配慮した素材の採用やリサイクル可能な構造、さらにはお子さまの成長に合わせてサイズ調整が可能なデザインなど、サステナビリティの視点を取り入れたランドセルの登場も期待されます。

さらに、姿勢を正すための特別な設計や背負いやすい形状への工夫、肩への負担を軽減する機能の強化など、健康的な成長をサポートするランドセルの開発も重要視されるでしょう。
今後のランドセルは、これらのニーズやトレンドに応えるため、より多機能で革新的なアイテムへと進化していく可能性があります。

□まとめ

ランドセルは日本の学校生活に欠かせない存在であり、その素材や形、語源には豊かな歴史があります。
人工皮革、牛革、馬革といった素材や学習院型、キューブ型という種類があり、それぞれに特徴があります。

語源はオランダ語の「ransel」から派生し、日本でさまざまな呼び名を経て「ランドセル」に定着しました。
現在も進化し続けるランドセルは、未来に向けた新たなデザインや機能を備えたものが生まれてくるでしょう。
歴史と未来が交差するランドセルの進化に注目です。

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