ランドセルの由来と歴史について解説します！

子どもの入学を目前に控えた親御さまにとって、気になるアイテムの一つではないでしょうか。
あの四角い形、丈夫な革、そしてなんといっても、背負っている姿のかわいらしさ。
ランドセルは、子どもたちの成長を象徴する存在であり、親心としても特別な思い入れがあるものです。
しかし、いざランドセルを選ぶとなると、気になるのはその歴史や由来。
「なぜランドセルは四角いのか。」「なぜ赤色が定番なのか。」といった疑問がわいてくるかもしれません。
そこで今回は、ランドセルの由来と歴史について、解説していきます。

ランドセルの由来

ランドセルの歴史は、意外にも古く、明治時代にまで遡ります。
その起源は、オランダ語の「ransel（ランセル）」という言葉に由来するとされています。

1: オランダ語「ransel」から「ランドセル」へ

「ransel」は、オランダ語で「背負い袋」や「リュックサック」を意味します。
江戸時代末期、幕府が西洋式の軍隊制度を導入した際に、兵士たちが携行品を入れるために使用していたバックパックが、日本に伝わったと言われています。

2: 学習院での採用と皇室とのつながり

明治時代に入ると、この「ransel」が「ランドセル」と呼ばれるようになり、軍隊で使用されるようになりました。
そして、1885年（明治18年）、学習院が創立された際に、通学鞄としてランドセルが採用されました。

当初は、リュックサックのような形でしたが、1887年（明治20年）、当時皇太子だった大正天皇が学習院に入学する際に、伊藤博文が祝い品として軍の将校にならったランドセルを献上しました。
このことがきっかけで、ランドセルは世間に広く知られるようになり、現在のような四角い形へと進化していきました。

3: 戦前からの普及と素材の変化

戦前、皮製のランドセルは高級品だったため、地方や一般庶民の間では、風呂敷や布製のショルダーバッグが主流でした。
しかし、昭和30年代以降の高度経済成長期には、ランドセルは全国的に普及していきます。
素材も、当初は天然皮革やアルミ製のものもありましたが、合成皮革が使用されるようになり、色や大きさも時代に合わせて変化していきました。

ランドセルの歴史

戦後、高度経済成長期を経て、ランドセルはますます進化を遂げていきます。
素材やデザイン、機能性も時代に合わせて変化し、現代では、子どもたちの学習に最適な鞄として、広く親しまれています。
ここでは「素材の進化と軽量化」「デザインの多様化」「機能性の向上」の三つのパートに分けてランドセルの歴史について解説します。

1: 素材の進化と軽量化

戦後のランドセルは、主に牛革や合成皮革が使用されていました。
しかし、現代では、より軽量で耐久性に優れた素材が開発され、子どもたちの負担を軽減するランドセルが登場しています。

2: デザインの多様化

昔は、男の子は黒、女の子は赤という定番カラーが一般的でした。
しかし、現代では、様々なカラーバリエーションやデザインのランドセルが登場し、個性を表現できるようになりました。

3: 機能性の向上

現代のランドセルは、A4ファイルが収納できるサイズや、背負い心地の良さを追求した設計など、機能面でも大きく進化しています。
また、安全面にも配慮し、反射材や防犯ブザーなどが装備されているランドセルも増えています。

ランドセルの進化

昔は、シンプルな作りだったランドセルも、現代では、素材、機能面ともに大きく進化しています。
子どもたちの成長をサポートする機能が充実し、より快適で安全なランドセルが誕生しています。

1: 軽量化と耐久性の向上

現代のランドセルは、軽量化と耐久性を両立させています。
素材の進化により、従来のランドセルよりも軽量で、かつ丈夫なものが実現しています。

2: 背負いやすさの追求

背負い心地の良さを追求し、肩ベルトや背当ての設計が工夫されています。
背骨への負担を軽減し、長時間背負っても疲れにくいランドセルが開発されています。

3: 安全機能の充実

反射材や防犯ブザーなど、安全機能が充実したランドセルが登場しています。
子どもたちの安全を守り、安心して通学できるよう、様々な工夫が凝らされています。

まとめ

ランドセルは、明治時代に軍隊で使用されていたバックパックが起源で、学習院の生徒のために通学鞄として採用されたことが始まりです。
戦後、高度経済成長期を経て、素材やデザイン、機能性も時代に合わせて進化し、現代では、子どもたちの学習に最適な鞄となっています。
昔は、シンプルな作りでしたが、現代では、軽量化、耐久性、背負いやすさ、安全機能など、子どもたちの成長をサポートする機能が充実したランドセルが誕生しています。
ランドセルの歴史を知ることで、子どもたちの入学を祝う気持ちも一層深まるのではないでしょうか。
今回の記事が、ランドセル選びの参考になれば幸いです。