コードバンのランドセルはどんな特徴がある？メリットとデメリットをご紹介

ランドセル選びは、お子さまにとっても親御さまにとっても大きなイベントです。
特に、素材選びはランドセル選びでも重要なポイントとなります。
今回は、ランドセルの素材として知られる「コードバン」に焦点を当て、その魅力や特徴、そしてお手入れ方法について詳しく解説します。

□コードバンとは？

ランドセルの素材は大きく分けると、人工皮革、牛革、そしてコードバンの3種類が主流となっています。
その中でも、コードバンは最高級の素材で、デザイン自体はベーシックであることが多いですが、一目で高級ランドセルと分かる品格を備えています。
その他の特徴としては、その美しい光沢感や滑らかな触り心地、そして希少性が挙げられます。

コードバンとは、馬のおしりの革の内側にある特定の層から採取されるものです。
コードバンを採取する様子はまるで宝石を採取しているかのようで、「革のダイヤモンド」という呼び名もあります。

このコードバン層は非常に希少で、1頭の馬からはわずかな量しか採取できず、1頭あたりかぶせ2枚分しか採取できません。
この希少性が、コードバンの高価さの背景となっています。

コードバンのランドセルは、他の素材と比べても高価となっています。
しかし、その価格に見合った品質となっているため、多くの親御さまから選ばれているのです。

□コードバンのメリット・デメリット

コードバンのランドセルには、多くのメリットがありますが、同時にデメリットも存在します。
それぞれを深く掘り下げてみましょう。

＊メリット

コードバンは非常に丈夫で、長く使用できます。
その強度と耐久性は、牛革よりも優れています。

また、見た目や触感にも高級感があり、背負っているだけで特別な気分になれます。
その美しい光沢感は、コードバン特有のものです。

さらに、数年間使い込むことで味が出てきて、体にフィットしてくるのも魅力です。

＊デメリット

コードバンのランドセルはその高級さゆえ、8万円以上のものがほとんどです。
そのため、購入を検討する際には予算を考慮する必要があります。
特に、祖父母の方にランドセルを購入してもらう場合は、コードバンの品質、希少性について説明し、価格について理解を得る必要があるでしょう。

また、水に弱いため、雨の日は特に注意が必要です。
しかし、近年では耐水性に優れたコードバンも増えてきてることも頭に入れておきましょう。

加えて、人工皮革より若干重くなっています。
加工技術の進歩により、人工皮革との差は200g(教科書1冊程度)に縮まってきました。

これらの情報を総括すると、コードバン素材のランドセルは、「値段は高くても良いから高品質なランドセルを使ってもらいたい」と考える方にお勧めです。

□コードバンランドセルのお手入れポイント

最近のコードバンのランドセルには、防汚機能・撥水機能が施されているものもあり、特別なお手入れが必要ないこともあります。
ただ、高級なランドセルということもあり、できるだけ綺麗な状態で使い続けたいと感じる方もいらっしゃるでしょう。
ここでは、お手入れのポイントをいくつか紹介します。

＊水濡れはすぐに拭く

コードバンは水に弱いことで知られています。
製品によってははっ水加工が施されていることもありますが、良い状態で使い続けるためにも水に濡れたら素早く拭き取りましょう。

乾いたガーゼや布を使って水分を拭きとり、その後は日陰で陰干しするのが一般的です。
また、雨の日だけでもカバーを付けるのも効果的でしょう。

＊ドライヤーの使用は避ける

コードバンランドセルにドライヤーを当てるのは厳禁です。
ドライヤーの熱で、革の表面にシワやひび割れができるのを避けるためです。
上記で述べたように、ドライヤーを使わずに布で拭きとって乾かしましょう。

＊掃除

ランドセルの内部も定期的に掃除することで、長く綺麗に使用できます。
外側の汚れには気づきやすいですが、内側についてはついつい掃除がおろそかになりがちです。
知らず知らずのうちに隅にたまったゴミや消しゴムのカスで、ノートや教科書が黒く汚れてしまうこともあります。
ランドセルを空っぽにし、月1回を目安にランドセル内部の汚れを取り除きましょう。

また、革表面に汚れが付いてしまった場合は、しっかり絞った布で水拭きしましょう。
しかし、コードバンは水に弱いため、水拭き後は素早く水分を拭き取る必要があります。

革専用クリーナーについては、ランドセル表面に加工が施されていない場合のみ使用可能です。
表面が加工されている場合は、素材を痛めてしまうのでクリーナーを使うのは避けてください。

□まとめ

今回は、ランドセルの素材として知られる「コードバン」をピックアップし、その魅力や特徴、そしてお手入れ方法について詳しく解説しました。
高級素材ではありますが、「幼いうちから本物の素材に触れてほしい」と考える親御さまに支持されています。
カバンのフジタでもコードバン製のものを取り扱っておりますので、この機会にぜひご検討ください。